“囁き女将”で知名度を上げた船場吉兆が廃業を決定したそうです。
賞味/消費期限の偽装発覚に始まり、産地偽装、食べ残しの使い回しなど、次から次に不祥事が発覚しただけでなく、これらの事実を小出しにするなど、反省の態度が見えない点も客の信頼を回復できない要素となったようです。
当初は支援をしようとしていた吉兆グループ各社も、さすがに呆れて「廃業すべき」という意見がでていたという記事もあります。
これまでにも、「食品偽装」が原因で廃業に至った会社は少なくありませんし、発覚後の対応の悪さで事態をさらに悪化させることがほとんどでした。
今回の船場吉兆も、まさにこのパターン。「パート従業員の独断」という発表に始まり、囁き記者会見と首のすげ替えだけで乗り切ろうとする姿勢、さらに発覚した不祥事を積極的に公表しなかったり、「食べ残しではなく、手をつけなかった品」と言い訳するなど、とても反省したとは思えない態度が廃業へと追い込むことになったわけですね。
ところで、吉兆グループ各社の対応にもちょっと疑問を感じます。京都吉兆三代目のブログに、いろいろと言い訳めいた話が書かれています。
しかし、それぞれが独立した経営を行う別会社とは言え、同じ“吉兆”の看板を掲げるグループ会社であり、経営者は兄弟姉妹なのですから、もっと強く責めるべきではなかったかと思うのです。
「コンプライアンス委員会」を作ったものの、その中ですら船場吉兆に真実を話させることができなかった訳ですから、グループ各社が本当に信頼できるのかという疑問を払拭することはできないんですよね。
高級料亭だからといって、形にこだわっていても駄目だと思います。もっと泥臭く、兄弟喧嘩を見せてでも信頼回復に努めてください。そうでもしないと、吉兆グループへの風評被害はなくならないと思いますよ。
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