一昨日、山口県光市「母子殺害事件」差し戻し控訴審判決で「死刑」が確定しましたが、被害者遺族の本村洋さんのコメントは立派でしたね。「(死刑判決が出たことで)少年を含む3人の命が失われることは損失」という言葉の重さに、憎しみという個人的な感情は失っていないものの、「死刑」や「裁判制度」「更正」などについては実に冷静に語っていると感じました。事件直後の激高したコメントと比べると、9年の歳月が本村さんの理性を引き出したのでしょう。
重い事件に関する報道でありながら、ある種の爽やかさを感じたニュースでした。
その反面 しかし、この報道にはがっかりしました。加害者である元少年の父親の言葉です。
「自分の人生も真っ逆さまで・・・。やっぱりわが子ですから、どんな罪を犯す人間でもかわいいです。これは正直なところです」というのは本音なのでしょうが、マスコミに対して喋る内容ではないと思いました。
まさに被害者遺族の感情を逆撫でする発言ですよね。そりゃ、突然「“殺人者”の父親」という立場に立たされたとまどいは理解できますが、被害者遺族でさえ、9年の歳月で冷静さを取り戻しているわけですから、加害者の家族がマスコミの前で語る言葉としては不適切でしょう。
まぁ、取材するマスコミもどうかと思いますが、それに応じて「父親としての感情」主体の発言はすべきではなかったのではないでしょうか。そんな子供に育てた責任、そんな子供を誕生させた責任も感じていないのですか?
いやね、あなたは「犯罪者の父親」ではありますが、犯罪者ではありませんから、そこまで責められる必要はないとは思うのですが、この言葉は被害者遺族だけでなく、第三者に対しても不快な印象を与えると思うんですよ。
あなたの妻や愛する息子(元少年)が第三者に殺害された時のことを考えたら、そんな発言はできないのではないでしょうか?
百歩譲って「正直なところ」を理解しても、マスコミの取材に対する答えとしては不適切だと思います。
まぁ、今後はマスコミ取材には応じないことですね。嘘でも本心でも「被害者に申し訳ない気持ちで一杯です」以上の言葉は不要です。あとは、
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