前首相、鳩山由紀夫氏の仕事で評価できるものが一つある。小澤一郎幹事長を道連れにしたことだ。
そのついでというわけでもないだろうが、北海道教職員組合による不正資金提供事件で名指しされた小林千代美衆院議員も名指しして辞職を勧めたのも評価に値するだろう。
さすがに(当時の)首相に名指しされた以上、小林千代美衆院議員も逃げ切れず、辞職を決めたそうだが、その辞め方は決して潔いものではなかったと思う。
「議員としての職責を今国会中は果たしたいという一心で私自身が決めた」と説明し、辞職時期を国会閉会後とした訳だが、その背景に「会期中に辞職すれば、補選は参院選と同日選挙となるが、国会閉会後なら10月24日まで先送りされる」という公選法の規定を狙ってのことだという話がある。一連の「政治とカネ」問題を目立たせないためにも、同日選挙は避けたいというのが民主党の本音なのだろう。
民主党の小林千代美衆院議員(衆院北海道5区)の辞職表明を受け、民主党執行部は、鳩山前首相や小沢一郎前幹事長の問題も含めて、一連の「政治とカ ネ」の問題の幕引きとしたい考えだ。だが、いずれも、党として十分な対応をしたとは言い難く、今後も尾を引きそうだ。
小林氏は辞職願を国会閉会後に提出するとした。会期中に辞職すれば、公職選挙法の規定で7月11日の参院選と同日の衆院補選となるためだ。同日選を避け、参院選で「政治とカネ」に関心が集中することをやわらげたいとの思惑だと受け止められている。実際、党執行部は鳩山、小沢氏両氏を巡る問題でも 「辞任は最大のけじめ」(玄葉政調会長)との立場。衆院政治倫理審査会も見送る。枝野幹事長も小林氏の辞職表明に関し、「党全体としても政治不信を招かな いよう、選挙の応援の頂き方、特にお金の絡む部分は注意したい」と語るにとどまった。
衆院北海道5区補選には自民党の町村信孝・元官房長官(衆院比例北海道ブロック)が出馬に意欲を示している。
(2010.6.15 06:13 読売新聞)
それを、党利党略のために、小林千代美衆院議員の辞職を先送りにするのだ。その費用ぐらい、民主党が負担してしかるべきだろう。それこそ、「政治とカネ」問題への潔い態度だと思う。
それが惜しいと思うなら、小林千代美衆院議員は本国会会期中に辞職させるべきだと思う。
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