NHKの大相撲名古屋場所の中継中止発表を受けて、相撲界に提言を送ってきた識者や評論家はさまざまな反応をした。相撲協会の外部委員を務めたこと もある漫画家やくみつる氏(51)は「受信料を払いたくない!」と、NHKの決断を否定した。
漫画家やくみつる氏 めちゃめちゃ怒っています。受信料なんか払わないぞ、というくらい怒っています。日本相撲協会が場所を開催することと、 NHKが中継をすることは同一線上にあると考えます。中継はNHKの責務と言っていいくらい。その公共放送の責務を放棄した、としか思えません。わずかな 苦情の声に屈してしまったようです。中継を見たいという、声なき声の方がもっと多いはず。そこに想像をめぐらせてほしい。独自の判断でしょうけど、基準が あいまいで分かりづらい。NHKは協会と同じレベルで、相撲の生殺与奪の権利を持っていると思います。ならば、協会の中に入って行って、決定を左右するくらいの責任を持っ てほしい。今回、相撲協会は名古屋場所限定で理事長代行を置いて、場所を開催するために、おとなしく従った感があります。中途半端にではなく、NHKを含 めた外部の血を入れて、決定権を左右するくらいに、徹底的にウミを出し切ってもらいたいと思います。(日刊スポーツ 2010.7.7 09:07)
う~ん、ちょっと違うんじゃないかな?
NHKの受信料云々は別の理由にして欲しい話です。
それはともかく、NHK自身が生放送を中止したことは賛成です。できれば、腐りきった相撲協会に放映権料を支払わないためにもダイジェスト放送も中止すべきだろうと思うんですよ。
民間放送なら、スポンサーが降りて、名古屋場所どころか番組自体が成り立たなくなるレベルです。
そりゃ、もちろん「懸賞金がかかっていない結びの一番」や「着物広告のない呼び出し」は(興味本位で)見たい気もしますが、一律に視聴者から受信料を取っているNHKとしては、それを安易に相撲協会に支払ってはいけないのです。
ただ、どうしてもダイジェスト放送をするのなら、暴力団関係者の観戦問題もまだ解決していないのだし、映像処理して客席にボカシを掛けるぐらいのことはやって欲しいですね。
ちなみに、名古屋場所開催の是非については、本質的には反対でした。ただし、現実的な話としては開催そのものはやむを得ないと思っています。
テレビのコメンテーターたちは「賭博をしていない真面目な力士たちが可哀相だ」と言っていますが、それを言うなら「一部生徒が事件を起こしただけで、出場を辞退する高校野球」こそ庇うべきでしょう。
仮にも、職業力士であり、相撲協会という一つ屋根の下で暮らす以上、連帯責任は当然なのです。
相撲協会も公益法人の肩書きを返上し、民間法人として一からやり直すべきですね。
ただ、開催を中止することで迷惑を受ける関連事業者たちのことは考えなければなりません。幟を作る業者や相撲茶屋など、相撲協会周辺で事業を展開している人たちにとっては、開催中止は致命的な打撃となるわけで、彼らのためには今回名古屋場所が開催されたこと自体は良かったと思っています。
ただし、次の場所からは関連事業者自身も考えておくべきだろうとは思いますよ。
相撲協会が改革されなければ、大相撲という興業自体がなくなる可能性もあるわけですから。
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