東京都内で最高齢とされる女性が所在不明となっている問題を受け、読売新聞が3日、全国約1700の市区町村を調査したところ、名古屋市や静岡市など14自治体で、100歳以上の高齢者15人が所在不明になっていることがわかった。
また、61自治体では、管内の最高齢者の所在を本人との面会や介護保険の利用状況など、確実な方法で確認していないことも判明した。
調査では全1727市町村と東京23区のうち、担当者に取材できた1733自治体から回答を得た。
3日現在、100歳以上で所在不明の高齢者は、東京都杉並区の113歳の女性のほか、北海道岩見沢市が2人、東京都港区、北区、八王子市、神奈川 県秦野市、埼玉県草加市、長野市、静岡市、静岡県下田市、熱海市、名古屋市、愛知県津島市、大分県臼杵市が各1人いた。ほかに外国人高齢者の所在が不明の ケースも数件あった。
このうち長野市では、長野県内で最高齢の110歳男性の息子に、市職員が3日に電話したところ、「(男性は)かなり前に別の地域に行った」と答え たという。男性は2006年に長野市の最高齢者になり、昨年9月に県内最高齢者となった。06年以降は毎年、市からの「お祝い状」を民生委員が家族に渡し ていたが、男性とは面会していなかった。
また名古屋市では、同市北区の最高齢者で106歳の男性が住民登録している場所が駐車場になっており、今年6月に連絡が取れた次女も「(所在は)わからない」と話したという。
この15人については、所在不明の期間に年金を受給していた事実は今のところ確認されていない。
また、各市区町村に管内の最高齢者の所在を確実に把握しているかどうか尋ねたところ、「本人に面会、または入所施設を通じて確認している」との回答が1453自治体(84%)で、「医療保険、介護保険の利用で確認している」との回答が178自治体(10%)。いずれの方法もとらず、所在を確認できていないのは61自治体(4%)だった。残る41自治体は「民生委員に任せているので所在確認方法を把握していない」などの理由で明確な回答がなかった。(読売新聞 2010/8/4 03:02)
ちょっと調べただけで、すぐにこれだけ見つかるということは、「生きていることになっている高齢者」はまだまだ大勢いるのでしょうね。
2005年にも同様の事例が発覚したのを機に、全国の自治体が再調査したところ、報告されていた100歳以上の高齢者のうち52人が実際には死亡していたのが判明したという前例もあります。この実態が日本を世界一の長寿命国に押し上げたのでしょうか?
ところで、所在不明の高齢者たちは、いつどこに行ったのでしょう?まさか、全員がホームレスになっているとは思えません。
そもそも、介護が必要になってから自らの意志で自宅を離れたということは考えにくいですよね。
まだ若い元気な頃に家出して、以後所在不明だというのなら理解できないこともありませんが、それなら租税公課などの連絡を受けた家族がキチンと手続きを取れば、以後は免除されると思いますよね。
なのに、なぜそれらを支払い続けてまで、放置していたのか・・・。
「兄弟のところに居るはず」という話も不思議ですね。介護の押し付け合いの結果、兄弟が疎遠になっているのだろうと言うことまでは容易に想像できるのですが、今ひとつ腑に落ちません。
実際に同居していたのなら、ある日突然に居なくなったにも関わらず、捜索願も出すことなく平然と暮らし続けている家族がいることになるわけです。
また、もともとが独居であったとしても疑問が残ります。
住んでいたのが賃貸物件で、突然姿を消したとすれば、家賃や公共料金の未払いで居室を調べることになるでしょうから、近親者への連絡などは行われるでしょう。
持ち家での独居で、所在不明になれば、固定資産税や住民税その他で近親者に連絡がないはずがありません。
ということは、「高齢者家族が所在不明になった」事実を把握している家族は必ずいるはずです。
死体遺棄?殺人?これから、様々な実態が明らかになってくると思いますが、真夏の夜の悪夢にならなければいいですね。
合掌
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